物語 第九十回

方臘討伐へ


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 五台山を拝礼した宋江達一行は、贈り物を渡し、寺で一晩を過ごした。宋江と魯智深はそれぞれ智真長老よりを四句の偈を授かったが内容は誰にも解らなかった。それぞれ胸にしまい、下山して盧俊義達と合流した。
 東京への道の途中、燕青が弓の扱いを習い、見事に雁を射落とした。だが宋江は雁の群れが乱れて飛んでいるのを見て大いに嘆いた。この先、自分達がこの雁の群れの様に仲間を失うのではないかと不安になった。

 無事開封に到着し徽宗皇帝への報告が行われた。皇帝は労をねぎらい、官爵に封ぜるよう命じたが、蔡京と童貫が口をはさみ、とりあえず宋江は保義郎、盧俊義には宣武郎、呉用以下の者には将軍に任じては、と言うので皇帝もその言葉に従った。宋江達はそれぞれの官位を受けると、盛大な宴が行われ錦、鎧、馬などが贈られた。

翌日、公孫勝が宋江の元を訪れ、師匠との約束を守るため、二仙山へ戻る許可を願った。宋江は以前から約束していたとはいえ、別れを惜しみ涙した。送別の宴が開かれ、翌朝一同は涙を流して公孫勝を見送った。

 新しい年が明けた。宋江達は宿元景へ挨拶のため城内に入ったが、これをよく思わず蔡京に告げる者がいた。直ちに城内外に告示を出し、官爵を持たないものは、みだりに城内に入れないよう決めた。
 知らせを受けた李俊たち水軍頭領は、冷遇する朝廷の態度に不満を抱き、呉用に告げた。李俊たちは梁山泊での自由な生活を望んでいた。
 それとなく呉用は不満を抱く者のがいると事を宋江に話したが、宋江は一同を集めて、謀叛を起こすのなら、まず自分を斬ってからにしろと言うと、一同は涙を流して宋江に従うと誓った。

 元宵節となり、燕青と李逵は無断で城内に入り灯篭見物をした。そこで、江南の方臘が謀叛を起こして八州を奪い暴れていると聞き、宋江に報告する。相談はすぐにまとまり、宿元景を訪れ出陣の意思を伝えた。
 宿元景は皇帝に報告し、梁山泊軍の出陣が決まった。宋江は平南都総官、盧俊義を副総官に任命され、張招討と同じく前軍となり、出陣が命じられた。

 出陣を前にして、皇帝から金大堅と皇甫端の二人を手元で使いたいと言われ、蔡京の使いが蕭譲がほしいといい、王都尉が自ら訪れ、楽和がほしいといい、四人は軍を離れ開封に残った。
 百三人は兵を率いて方臘討伐に向かう。方臘が次に狙っている揚州を目指した。揚子江をはさんで対岸の潤州は、すでに方臘の支配下となっている。守備するは方臘配下の呂師嚢と、配下十二人の統制官だった。宋江は呉用と協議し、潤州攻略を協議した。


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