物語 第八十七回

兀顔延寿戦


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 賀重宝が討たれ、幽州が梁山泊軍に奪われると、父兀顔光の命を受け、兀顔延寿は二万の兵を率い出陣。李集、太真胥慶と合流した三万五千の兵は幽州を奪い返すべく、梁山泊軍へとたち向かった。
 宋江は敵兵を襲来を知り、兵を率い城を出て十里のとろこに布陣した。双方対峙すると、兀顔延寿は父ゆずりの陣形を披露した。秘伝の陣形を次々と変化させ、梁山泊軍を驚かそうとしたのだが、太乙三才、河洛四象、循環八卦、八卦図、朱武はそのすべてを見破っていた。
 兀顔延寿も梁山泊軍の九宮八卦陣をすぐに見破った。だが、敵を甘く見ていたため、攻めを焦ってしまう。

 兀顔延寿は一千の兵を率いて西から攻めたが、陣内に突入したとたん、公孫勝の術の前に行き場をなくし敵陣から逃げ出そうとしたが、不意に呼延灼の双鞭を受け戟を折られ、生け捕りとなった。李集は兀顔延寿が生け捕りにされたと聞き、救いだそうと敵陣へと向かったが、前に立ちふさがる秦明相手に力及ばず、狼牙棒を受けて討死。太真胥慶は李集が討たれたのをみて怖じ気づき、急いで戦場から逃走した。
 大敗し燕京へと敗走した遼兵によって知らせを受けた兀顔光は、自ら十一曜大将と二十八宿の将軍を従え二十万の精鋭を率いて出陣を決めた。まず先鋒隊に瓊妖納延と寇鎮遠に兵を一万与え出陣させた。

 宋江は遼国との最終決戦を前にし、檀州、薊州の守備についている好漢と水軍を呼び寄せ、兀顔光との戦いの準備を整え、永清県まで進み、遼国軍と対峙した。
 遼国の先鋒、槍を得意とする瓊妖納延と戦う史進だが、不覚にも刀は空を切り苦戦。敗走する史進の背後から迫まる瓊妖納延だが、不意に花栄の矢を顔に受け落馬、史進の刀で斬られ戦死した。  寇鎮遠は瓊妖納延が討たれたのを見て怒って飛び出すが、孫立との弓合戦の末、鋼鞭で頭を砕かれて討死。遼兵は二将が討たれたのを見て散り散りとなって逃げ出した。
 後方には兀顔光率いる遼国の主力部隊二十万の大軍が迫ってきていた。


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