物語 第八十一回

燕青東京へ


<前解説目次次>

 招安を約束した高俅を釈放し、蕭譲と楽和を同行させて下山させたが、呉用は高俅の言葉を信用してない。誰かに様子を見に行かせようというと、燕青が名乗りをあげた。燕青は蕭譲達の様子を見る事と、李師師を訪ね徽宗皇帝に直訴する覚悟。朱武が宿元景に相談してはどうかと言うと、宋江は聞煥章を呼んで相談した。
 聞煥章は宿元景とは同じ師に学んだ者同士の知り合いだったので、宋江の頼みを聞き、梁山泊の事情を手紙を書いてもらった。燕青と戴宗は聞煥章の手紙を受け取ると、役人の身なりをして下山し開封へと向った。

 開封に着いた二人は宿をとると、さっそく燕青は金品を持ち、李師師の屋敷を訪ねた。以前城内を騒がせた事があったので、燕青をみた李師師は驚いて訳を問いただした。
 自分は浪子の燕青と名乗り、騒ぎを起こした時、同行していたのは梁山泊の宋江と柴進だと言い、皇帝に直接会って、梁山泊は招安を待ち望み、宋国のために尽くしたい事を伝えたいと言うと、李師師は驚いたが梁山泊の好漢達の噂は聞いていたので、力を貸すことを約束した。
 皇帝が訪れるまでの間、燕青は李師師の願うままに、うたをうたったり笛を吹いたりして、李師師の機嫌をとった。刺青を見せろと言われると、服を脱いで見せた。このとき李師師は燕青に変な気を起こしていたが、燕青は李師師が年上だと聞くと、義姉と呼ぶ事によって、その誘いを断切らせた。

 その夜、徽宗皇帝が李師師に会いに来ると聞くと、燕青は、皇帝に会わせてもらえるよう頼んだ。出迎えたは李師師は、旅に出ていた弟が帰ってきたと言うと、徽宗皇帝は会ってみたいと言い、燕青は同席する事ができた。
 興味を持った皇帝は、燕青に歌をうたわせた。燕青も美声をふるい、梁山泊の招安を願う気持ちをこめた歌をうたうと、徽宗皇帝は訳ありとみて訪ねた。燕青は梁山泊の一員として宋江に従い、替天行道の旗のもと、ひたすら招安を待ち望んでいると伝え、二度の招安が失敗した訳や、童貫、高俅率いる討伐軍を散々うち負かした事を話した。
 皇帝には、招安は一方的に梁山泊に悪い様に報告され、討伐軍は猛暑で兵を退いたとの報告を信じていた。燕青の話しを聞いて真実を知って驚き、李師師からも口添えがあったので、燕青の願いを聞きいれ、この日は休んだ。

 翌日、宿に戻った燕青は戴宗に徽宗皇帝に直訴した事を伝えると、二人は聞煥章からの手紙と金品を持ち、宿元景の屋敷を訪ねた。
 内裏から帰宅途中の宿元景の一行に会う事ができ、燕青は手紙を渡したいと伝えた。それを見た宿元景は屋敷へと呼び入れた。燕青は名乗り、聞煥章からの手紙と金品を渡した。華州の件以降、梁山泊に好意を持っていた宿元景は、手紙を読み終え真実を知ると、梁山泊の招安に力を貸す事を決意した。
 蕭譲と楽和は高俅の屋敷に監禁されていると知ると、金を使って楽和と面会するし、逃げ出す打ち合わせをした。深夜になって、戴宗と燕青は、外から縄を投げ入れ、蕭譲と楽和の救出に成功すると、四人は梁山泊へと戻った。


<前解説目次次>