物語 第七十六回

九宮八卦陣


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 梁山泊討伐を命じられた童貫は統軍大元帥となり、御前飛竜大将の鄷美、御前飛虎大将の畢勝と禁軍二万の兵を従え、八路の軍州から兵馬都監とそれぞれ一万の兵を召集し、東京を出発した。
 済州では太守の張叔夜が出迎え、童貫ら討伐軍を労った。梁山泊の好漢達をよく知る張叔夜は童貫に梁山泊軍の怖さを忠告しようとしたが、童貫は聞き入れなかった。
 翌朝、童貫は準備を整え、梁山泊へと向かった。

 東京から童貫が討伐軍を率いて攻めてきたとの知らせを受けた梁山泊では、十万の大軍を迎え討つための協議が行われ、梁山泊軍の総力をあげて童貫と戦うため好漢達は下山した。
 童貫の軍が梁山泊の近くまでくると、梁山泊の偵察部隊が童貫の前に現れた。偵察部隊を率いる三騎は、張清と副将の龔旺と丁得孫、童貫軍の出鼻を挫くために先陣となった。張清は敵を挑発したが、童貫の兵士に張清を知る者がいたため近づかなかった。
 張清が退くと、李逵・樊瑞・項充・李袞の率いる団牌兵が現れたが、童貫が大軍をもって攻めると、左右に別れて逃げていった。

 李逵達を追いかけた童貫の軍が平野にさしかかると、山間から梁山泊の軍勢が現れた。赤・青・黒・白・黄の旗が合図とともに揺れ動いたかと思うと規則正しい陣を布いた。南陣には赤い旗の下霹靂火秦明、東陣には青い旗の下大刀関勝、西陣には白い旗の下豹子頭林冲、北陣には黒い旗の下双鞭呼延灼、東南には董平、西南には索超、東北には史進、西北には楊志がそれぞれ副将をつれ兵を率いている。前軍には朱仝と雷横、本陣には宋江、後陣には王英、孫新、張青の三夫婦、左右に劉唐と穆弘の伏兵部隊がそれぞれ配置についた。

 梁山泊軍の九宮八卦の陣は童貫軍を圧倒し、半ば戦意を喪失していた。合図とともに南陣から真っ赤な装いの秦明が飛びだすと、童貫軍からは陳翥が大旱刀を振り上げ飛び出した。二騎はそれぞれの武器で戦ったが、陳翥の腕は秦明におよばず、狼牙棒に頭を砕かれた。
 秦明の活躍をみた東南陣の董平、西南陣の索超が童貫を捕らえようと飛び出し、秦明も敵陣へと向かった。


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