
開封を騒がせた梁山泊軍、李逵は、再び城内へ入ろうとしたが、燕青に止められ、二人は東京を離れて、宋江達とは別行動となった。
宋江達が東京から無事に梁山泊に戻り、数日が過ぎで、李逵と燕青の二人は戻って来た。李逵は帰ってくるなり、忠義堂の旗を斧で斬り倒し、宋江を罵った。皆おどろいて李逵をなだめると、燕青に訪ねると、燕青はこれまでのいきさつを詳く話した。
李逵と燕青は、追手の追求をさけるため、大きく迂回して梁山泊への帰る途中、四柳村の狄家という大きな屋敷を宿に借りた。狄家の主人は、李逵の容姿が不思議なのを見て名を訪ねると、李逵は羅真人の弟子だと名乗る。主人は李逵がただ者ではないと思い、一人娘を助けてほしいと願い出た。李逵が詳しく訳を訪ねると、娘が部屋に引きこもったまま出てこようとせず、部屋へ入ろうとすると、物を投げ付けて部屋に入る事もできないと、主人が嘆いた。
李逵は主人の頼みを聞きいれると、食事を出させて腹に詰めこみ、夜までひと休みし、娘の部屋にはいった。すると一人の男が慌てて外へ逃げ出そうとしていたので、捕まえて斧で斬り殺した。寝台の下にもぐりこんだ娘を問いつめると、娘が男を引き入れた事が気にいらず、この娘も斬り殺した。
物音を聞きつけた主人が部屋に入ったときにはすでに遅く、娘は李逵によって殺されていた。主人は悲しんだが李逵に対して文句を言うこともできず、亡骸を葬った。
翌朝、李逵と燕青は旅立ち、続いて劉家を訪れた。
続いて荊門鎮の劉家という屋敷にひと晩の宿を求めた。二人は食事を終え横になっていると、奥から泣き声が聞こえてきた。寝つけぬ李逵は起き上がり奥へ行くと、主人夫婦が泣いているのを見つけた。訳を訪ねるてみると、二日ほど前、梁山泊の宋江と名乗る二人組の男が屋敷を訪れたので、酒食を出してもてなしていると、目を離したすきに娘をさらわれたのだと話した。
李逵はすっかり宋江の仕業だと信じきってしまい、梁山泊に帰りしだい宋江を懲らしめ、娘を助け出してやると約束した。
燕青からすべてを聞いた宋江は李逵の誤解を解こうとしたが、開封での李師師の件もあり、李逵はまったく聞き入れない。宋江には身に覚えの無い事なので、李逵の言うがままに柴進と劉家に行き、本当に娘を連れ去った犯人かを、首実検させる事にした。
燕青から説得されたが、李逵は犯人は宋江だと言い、後にはひかず自分の首を賭けると言い、宋江も自らの首を賭け、裴宣に証文を書かせて劉家へ向かった。
先に劉家で待ち受けていた李逵と燕青だが、宋江と柴進の顔をみた劉家の人々は皆、娘を連れ去った人物とは違うと李逵に告げた。宋江達は梁山泊へ戻った。
李逵は犯人が宋江では無かったので、自らの首を刎ねて死ぬ事を覚悟したが、燕青が智恵をかし、李逵自らが身体を縛り鞭を背負って、忠義堂の宋江の前で無礼を詫びた。それを見た宋江、処刑しようとはしなかったが、偽者を捕らえてくるまでは許さないと言い、燕青に李逵を助けるように命じ、下山させた。
李逵と燕青は劉家に戻り主人を安心させると、偽宋江の情報を聞き出し周囲を捜しまわった。二人は数日間歩き回ったが何の手がかりなく、古廟で休んでいると、追剥ぎらしい一人の男が現れたので燕青が捕えた。
その男を問いつめると、偶然にも有力な情報を入手する事ができた。牛頭山に王江と董海の二人の山賊が住みつき、数人の手下を引き連れ梁山泊の宋江だと、名を騙って悪さをしていると言う。
李逵と燕青は男に案内をさせ、牛頭山へと向かった。
山は低く牛の頭の形をしている。山頂にある古寺に辿りつくと、李逵は一目散に塀を乗り越えて中へと踏みこむ、燕青も後に続き踏みこんだ。案内させた男は怖くなって逃げ出した。
物音を聞き付けた一人の男が中から出てきて李逵と戦い始めた。燕青は横から回りこみ、棒で立ち向かうと、男は受けきれずに李逵の斧の餌食となった。もう一人の男も斬り殺すと、娘を助け出し劉家に送り届け、二人の首を梁山泊へ持ち帰った。
李逵と燕青は、宋江の名前を語った山賊の王江と董海を退治した事を話し、二人の首を宋江に差し出すと、約束通り李逵は罪を許される事となった。
