
大相国寺に来た魯智深は菜園の管理人を任された。仕事を引き継ぐと、二三十人の街のごろつき達が愛想笑いでやってきた。菜園の野菜を盗んでは生活の足しにしてる連中の狙いは、新任の管理人への手荒い歓迎だった。
ごろつきの中の頭格の二人が、肥溜へと突き落とす計画で魯智深を呼び出す。そうとは知らず出て行くが、二人の態度が怪しいので、何か企んでいるなと、勘づいたが気にもとめず近付いて行き、足に飛びかかってき二人を、逆に肥溜に蹴り落とした。
頭分の二人がやられたのを見た仲間は魯智深に服従した。翌日、ごろつき達は、魯智深が話しの分かる和尚だと知り、金を出しあって酒を届け、日が経つにつれ親しくなる。
子分が出来て良い気分になった魯智深、柳の木に烏の巣があり、うるさく鳴くので余興気分で柳の木を根から引き抜くと、ごろつき達は魯智深の怪力に改めて驚かされ尊敬する。
それから幾度も酒を交わし、自慢の錫杖を使ってみせる魯智深。すると崩れた塀から男がこっちを見ている。ごろつき達の一人が八十万教頭の豹子頭林冲だと答えた。
魯智深はそれを聞いてすぐに林冲を酒席に招き、お互い名乗りあう。魯智深は以前林冲の父に武芸を教わった事があり、すぐに意気投合し義兄弟となった。
魯智深は僧侶となったいきさつを話しなが、酒を飲んでいると、崩れた塀から林家の錦児が慌てた様子で林冲を呼んでいた。
林冲は妻と錦児をつれ、五嶽廟へお礼まいりの途中、魯智深の錫杖に目を奪われ、二人を先に行かせたのだった。林冲は錦児から、妻が五嶽廟でごろつきに絡まれていると聞くと、すぐに飛び出していった。
五嶽廟の前で男達が林冲の妻を囲んでいた。林冲は嫌がらせしている男に殴りかかろうと拳をあげたが、この男は高俅の養子、高衙内だった。街の人々は人妻にばかり手を出していたので花花太歳と影で呼んでいた。ここで高衙内を殴ってしまうと、上司の面汚しとなると考え、怒りをおさえた。
高衙内はとりまき達になだめられながら帰っていったが、恋わずらいにて寝込むほどの林冲の妻に恋してしまった。そこで、たいこもちの富安の策略で、林冲と親しい虞候の陸謙を呼び出し協力を約束させた。
翌日、陸謙は林冲に家へ来て酒でも飲まないかと誘い出した。途中、酒楼で飲もうと陸謙が言うので、二人は酒楼に入った。
ふと林冲が小用で席を外したとき、錦児の呼ぶ声が聞こえてきた。この前の五嶽廟の男が陸謙の家で待ち伏せていて林夫人に迫っていると言う。
林冲は急いで陸謙の家に行き大声で叫ぶと、おどろいた高衙内は窓から逃げ、林夫人は無事だった。林冲は陸謙を探しに酒楼に戻ったが、すでに姿を隠していた。数日間、林冲は陸謙を探して歩いたが、姿は見せなかった。
それから数日がたち、怒りも次第におさまってきたある日、久しぶりに訪ねてきた魯智深と外へ出て酒を飲んだ。その帰り道、林冲は刀売りに声をかけられ、三千貫の名刀に一目惚れ。一千貫なら買うと交渉、魯智深と別れて家に戻り、刀売りに金を払った。
翌日、高俅の使いがやって来て、林冲の手に入れた刀と高家の宝刀を是非比べてみたいと言う。上司の命令を断る訳にも行かず、林冲は身支度を整え家を出た。妻は不安な気持ちで一杯だった。
林冲は二人につれられて屋敷へ案内され、奥へ奥へと入る。広間に出たところで林冲を待たせ、二人はさらに奥へと入って行った。だが、いくら待っても二人は出てこない。ふと林冲は奥へと足を踏みいれると、そこには大きく白虎節堂と書かれた額があった。
ここは軍事機密を行うとろこで、低い身分の者が入る事はできない。慌てて引き返そうとしたとき、ふいに高俅があらわれた。林冲は刀を持参したと差し出したが、高俅は兵士に暗殺者を捕らえろと命令した。林冲は訳がわからないまま捕らえられた
