物語 第五十九回

史進の戦い


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 史進を救い出そうと、華州城へ乗り込んだした魯智深だが、賀太守の策に落ち、捕らえられてしまった。魯智深は賊の仲間とされ、史進と同じ牢に入れられた。
 飛び出した魯智深を心配して、すぐに少華山の手下に様子を探らせた。手下から魯智深が捕えられたと聞いた武松は心配し、助け出す手立てを考えていた。そこへ用心のために二人の後を追っていた戴宗が少華山に到着した。
 武松は史進が捕らえられ、助けに出た魯智深も捕らえられた事を話すと、戴宗はすぐに梁山泊に戻り晁蓋と宋江に報告した。

 知らせを受けた宋江は晁蓋に許可を得て、好漢達をひきつれて華州へ向かう事となった。数日して華州にはいり、少華山へ到着すると、武松と朱武・陳達・楊春が出迎え、挨拶を交わした。山寨に招かれた梁山泊軍、朱武から華州について詳しい報告をうけ、捕らえられた魯智深と史進をどうやって救い出すか検討した。
 だが、華州城には多くの兵が城の守りを固めているため、簡単に落とせそうにない。何か隙はないかと、少華山の手下数人に様子を探らせていると、皇帝の命をうけた、大尉の宿元景の船が、西嶽の参拝のために船で向かっている事がわかった。

 宋江は宿元景の名前を聞き、九天玄女の言葉を思い出した。これを利用しない手はないと、呉用はすぐに計略を巡らせ、楊春の道案内にて船をだし、宿元景の船を待ち伏せした。
 宿元景の船の進路を妨害して船を止めさせると、怒って出て来たのは二人の虞候。宋江と呉用が船上から、宿元景に話しがあると叫ぶ。虞候が拒否したものの、李俊と張順が宿元景の船に乗り込み、虞候の二人を河へ落とした。すぐに宋江は李俊と張順に虞候を助けるよう命じると、二人は河へ飛び込み軽々と虞候を船へとあげた。岸には花栄ら騎兵が弓を構えて狙っていた。

 宿元景は従うしかなく、船を停泊し岸へとあがった。対面した宋江は数々の無礼を詫び、参拝の道具を借り、しばらくの間、少華山にとどまってもらうように願い出た。強引に宿元景とその一行は、少華山に連れ去られた。
 そして宿元景の一行に扮した梁山泊軍は、西嶽へと船をだした。先に戴宗を西嶽廟へ走らせ、大尉の到着を知らせた。西嶽廟の観主は急な到着に驚き、慌てて出迎えの準備をはじめた。
 しばらくして船が到着した。宿元景は途中で病にかかったとして篭の中だったが、参拝の品々がどれも本物なので、疑う者はいなかった。

 対応したのは呉用、太守が遅れている事に怒りをあらわした。少し遅れてやってきた太守の賀は梁山泊軍と対峙していて城の守っていたので遅れたと言うが、近付いたところ取り押さえられ、解兄弟に刺し殺された。
 好漢達はそれぞれ武器を持ち、賀太守の率いていた兵士達を蹴散らした。宋江達はすぐに華州城に向かい、あらかじめ城攻めを行っていた秦明・呼延灼の隊と、林冲・楊志の隊と合流した。城を攻め落とすと、牢から魯智深と史進を救い出すと、役所から金品や食料を奪いとり、少華山へと引き上げた。

 梁山泊軍は二人の救出に成功し少華山に戻ると、宿元景へ参拝の品々をすべて元通り返し、礼を言って船まで送り届けた。華州城での惨事に怯えながらも宿元景は参拝の命をすませ、開封へ戻った。
 史進は魯智深のすすめに従い、朱武・陳達・楊春と手下とともに、少華山の山寨を取り壊し、荷物をまとめて梁山泊へ合流した。
 数日して梁山泊に到着した梁山泊の好漢達を晁蓋達が出迎えた。山寨では史進らの歓迎の宴が用意され、それぞれ職務につく事になった。

 ある日、朱貴が徐州の芒碭山の盗賊達の情報を知らせた。樊瑞・李袞・項充の三人が山寨を築き、三千ほどの手下を集め梁山泊を攻め滅ぼすと言っていた。
 それを聞いていた史進は、新入山の手柄をあげるため出陣を願い出た。晁蓋と宋江は相談した結果、史進達少華山の好漢とその手下達の出陣を許した。史進は朱武・陳達・楊春と少華山にいたときの手下を率いて出陣する事となった。
 翌朝、皆に見送られ、史進達は金沙灘を渡った。見送った後、宋江は心配して花栄と徐寧に隊を率いさせて史進の後を追わせ、自らも出陣の準備をした。

 数日して芒碭山に到着した史進達。それぞれ布陣を終えると、史進を先頭にし勇敢な手下が続き、朱武・陳達・楊春はその後ろにで手下を率いて続いた。
 すでに梁山泊軍の到来を受けていた芒碭山からは項充と李袞が手下を率いて勢い良く降りて来た。八臂那吒と呼ばれる項充・飛天大聖と呼ばれる李袞、ともに団牌と飛び道具の使い手で、率いる手下もみな山戦に慣れ、それぞれ団牌を手にしている。
 迎え撃った史進率いる隊、善戦したものの、項充と李袞の部隊を防ぎきる事ができず、じりじりと押されている。ついに朱武達の隊が崩れると、史進も後退せざるをえなかった。

 この日はそれぞれ手下を退いて陣に戻った。史進は半数もの手下を失い、朱武と今後の対策を検討していると、梁山泊から援軍が来たと知らせがはいった。史進が出迎えると、花栄・徐寧が手下を率いて到着した。史進が問うと、心配した宋江から後を追わせるよう命じられ、しばらくして宋江の本陣も来ることになっていた。
 翌日、宋江の本陣と合流すると、史進から詳しい話しを聞き対策を練った。公孫勝は敵に妖術使いがいる事を悟った。


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