(1)電流とは何か?
「 電流の定義をしてみてください。」 という質問をしたら、 2人から次のような答えが返ってきました。
A君: 「 電流とは、 単位時間あたりに、 ある範囲の平面を通過する、 総電荷です。
よって、 電流の単位: アンペア ( A ) と 電気量(電荷)の単位: クーロン ( c )
の関係は、 A = c ÷ 秒 で与えられます。」
B君: 「 電流は、 次の式で表現されます。
× 微少空間距離 = 電荷 ×
・ ・ ・ ・ ・ (式 19-1) 」
私は、 A君の答えもB君の答えも、 正しいと思います。
(式 19-1) の左辺は 「 電流素片 」 と言われます。
私は、 (式 19-1) の右辺を 「 空間電気量 」 と言っています。
(2) 4次元時空間運動量 と 4次元時空間電気量 の対応
一般的には、 電荷 = 電気量 ですが、 私は、 電気量 を 電荷 と違ったものとして定義しています。 電気量 を 運動量 に相当するものとして定義しています。 私は、 電荷 のことを 「 電荷量 」 と言っています。
「 運動する質量 」 と 「 運動する電荷量 」 は、以下のように対応しています。
質量 ( m ) ←−−→ 電荷量 ( q )
4次元時空間運動量
←−−→ 4次元時空間電気量 
空間運動量
←−−→ 空間電気量 
相対時間運動量 ←−−→ 相対時間電気量

* 4次元時空間速度 : 
空間速度 : 
相対時間速度 : 
4次元時空間速度の大きさ : 
質量とエネルギーは、 観察のされ方によって変わってくる量です。 そういう意味では、
それらは一見スカラーのようですが、スカラーとは違います。 ( スカラーとは座標変
換にても変化しない量です。 たとえば電荷量です。 一方、 ベクトルは方向を持つ量で、
座標変換によって量や方向が変化します。)
そこで、 私は、 スカラーに似ているこれらの量を 「 バイブ 」 と言っています。
運動量 と 電気量は、 ベクトルです。
相対時間運動量の大きさ = 静止質量
相対時間電気量の大きさ ≠ 電荷量
重力子の振動の速さ = 静止質量
光子の電気的振動の速さ = 電荷量
D 座標変換で保存されるもの = 静止質量
座標変換で保存されるもの = 電荷量
重力子の振動の伝わり方 と 光子の電気的振動の伝わり方 には違いがあります。
それは、 図1601 と 図1902 の違いです。図を再掲しておきます。
図1601

図1902

(1)書き直されたクーロンの法則
第3章で、 クーロンの法則は、 目・工・田 単位系 を用いて次のように表されることを述べました。
・ ・ ・ ・ ・ (式 20-1)
しかし、 私の慣性系相対性理論では、 クーロンの法則は次のように書き直されます。

・・・・・(式 20-2)
私は、 (式 20-2) を 「 電荷間電気力 」 と言っています。
では、 この式について説明していきましょう。
まず、 第19章で述べた 「 光子の電磁場的振動の法則 」 を思い出してください。 もう一度、 記載しておきます。
「 電荷量を持つ物質中の光子の電磁場的振動は、 どんな観察のされ方をしても、
単位絶対時間あたりの振動数、 つまり、 光子の電磁場的振動の速さ ( 電荷量 )
は一定であり、 その振動は、 そのまま伝わっていくものと、 空間成分 と 相対時
間成分 に分解されて その振動の空間成分のみが伝わっていくものとの2つに分
かれる。 それぞれが空間を速さ
で伝わっていく。
前者は、 電場を形成してクーロン力を生み、 後者は、 磁場を形成してローレン
ツ力を生む。」
そのまま空間を伝わる光子の電磁場的振動とは、 4次元時空間電気量
のことです。 これがクーロン力を生み出すと考えられます。 しかし、 目・工・田 単位系 では
なので
です。 したがって、 従来のクーロン力の式でいいと思うかもしれませんが、 それではいけません。 その理由は、 クーロン力の定義式の定数には、 ローレンツ力の定義式に含まれていないていない 「 光の速さ( C )の2乗 」 が含まれているからです。 ( 目・工・田 単位系 では光の速さは
です。) (式 20-2) は、 クーロン力の定義式ですので、 きちんとしなければなりません。 そうです、 クーロン力を生むのは、 電荷量ではなくて、 4次元時空間電荷量だったのです。 クーロン力の真の定義式を S I 単位系 で表すと、 次のようになります。

最後に、 4π は、 球の表面積に由来するものであることを言って、 (式 20-2) の説明を終わります。
(2)電場について
電場を作る3つのものについて述べましょう。
4次元時空間電気量
大きさが変化する磁場
運動する磁場
は、 クーロンの法則の私バージョンです。 ( 電荷間電気力 )
は、 ファラデーの電磁誘導の法則 と言われています。
を私は、 「 仮想電場の法則 」 と言っています。 その内容は次のようなものです。
「 速度
で運動する磁場
が形成する仮想電場
は、
(
は外積演算子 ) である。」
この法則は、 磁場の中で運動する電荷量に働く力 ( ローレンツ力 ) から導くことができます。
では、 やってみましょう。 磁場の中で等速直線運動する電荷量を、 電荷量と同じ速度で運動しているA君が見たらどうなるか考えてみてください。 空間電気量
は
になります。 ローレンツ力は
ですから、 A君にとっては電荷量に作用するローレンツ力は
になってしまいます。 これでは相対性原理に反してしまいます。 そこで、 A君にとっては、 そこに電場が形成されていると考えるのです。 具体的には、 次のようになります。
磁場
が存在する空点において、 それと垂直な方向を向く空間電気量
が受けるローレンツ力 (
) は、 次の 図2001 で表されます。
図2001

これをA君の立場から見ると、 電荷は静止していて、 磁場が運動していることになるので、 「 仮想電場の法則 」 より、 図2002 のような仮想電場 (
) ができていることになります。 磁場の移動速度の向きは 図2001 と反対になっています。
図2002

すると 図2003 のようなクーロン力が電荷に作用していることになり、 元々のローレンツ力と等しくなります。
図2003

(1)磁場について
磁場を作る2つのものについて述べましょう。
「 相対的空間電気量 」
相対的空間電気量とは、 電気的に 0 の空点が電気的に引き裂かれる時の、
− の電荷量に対する + の電荷量の相対的な空間速度に、 引き裂かれる正の
電荷量をかけて求められる、 ベクトルのことある。
大きさが変化する電場
は、 大まかに言えば、 導線の中を流れている電流と言ってもかまいません。 導線の中を流れている電流の場合は、 ビオ ・ サバールの法則 と言われています。
はマクスウェルによって発見されたものです。
ここで、
に関して大切なことを言っておきます。 それは、 単に空間電気量が磁場を作るのではないということです。 もし、 単なる空間電気量が磁場を形成するのであれば、 クーロン力 と ローレンツ力 とをベクトル的に加えて得られる電荷量間の力が、 第0観察者と第1観察者とで異なるという矛盾が生じてしまいます。
先ほど、 「 電場は、ある空点に重なって電気的に 0 になっている + と − の電荷量を正反対に引き裂く力を生じさせる場でもある。」 と言いましたが、 今度は、 「 ある空点に重なって電気的に 0 になっている + と − の電荷量が正反対に引き裂かれた時には磁場が生じる。」 と言うことができます。 導線の中を流れている電流を思い浮かべてください。 導線の中では、 + の電荷量は静止しており、 − の電荷量をもつ電子たちが運動をしているのですが、 それは、 マクロ的には、 導線内のすべての空点で、 電気的に 0 になっている + と − の電荷量が絶え間なく正反対に引き裂かれていると考えることができます。
(2)相対的空間電気量が空間電気量に作用する力
電気的に 0 の空点が + と − に引き裂かれる時の 「 相対的空間電気量 」 を
とし、 電荷量 q 2 を持つ物質の空間速度を
とします。
では、 等速直線運動をしている電荷量 q 2 が、 相対的空間電気量
から受ける力について、 考えてみることにしましょう。
第3章で、 ローレンツ力は、 目・工・田 単位系 を用いて次のように表されることを述べました。
・ ・ ・ ・ (式 21-1)
コメント:
は外積演算子を表す。 例えば、 次のようになる。

しかし 、私の相対性理論では、 ローレンツ力は次のように書き直されます。 私は、 これを 「 電荷間磁気力 」 と言っています。
・ ・ ・ ・ ・ ・(式 21-2)
* ただし、
q 1 は、 電気的に 0 の空点が電気的に引き裂かれる時の、 引き裂かれる電荷量
は、 電気的に 0 の空点が電気的に引き裂かれる時の、 − の電荷量に対する
+ の電荷量の相対的な空間速度
は、 電荷量 q2 の空間速度 (
は、 空間電気量 )
|
| は、 相対的空間電気量
から放たれた光子が電荷量 q 2 に到達す
るまでの距離
の方向は、 光子が放たれたときの、 電荷量 q 2 の 電荷量 q 1 からの方向
ローレンツ力は、 1つの現象をとって言うと、 「 同じ方向に流れる電流の間に働く引力 」 です。
では、 (式 21-2)を、 仮想電場を用いて証明してみましょう。 まず、 その概略から説明します。
はじめに、 「 電荷間磁気力 」 を受ける空間電気量を形成している電荷量を持つ物質を静止させます。 つまり、 その物質と同じ速度で等速直線運動をしている観察者がどう観察するのかを考えるのです。 そして次に、 「 電荷量はローレンツ力 ( 磁力 ) を受けないで、 仮想電場による力を受ける。」 ので、 「 電荷量の受ける力の大きさは○○である。」 と言います。 そして最後に、 「 静止または等速直線運動をしている観察者であれば、 誰が観察しても電荷量が受ける力は同じである。」 という相対性原理より、 「 電荷間磁気力は、仮想電場による力と同じ大きさである。」 と言い切ります。
では、 実際にやってみましょう。
まず、 図2101 を見てください。 時空原点に存在する −q 1 の電荷量は静止しており、 時空原点に存在する +q 1 の電荷量はX軸方向に、 速さ v 1 で等速直線運動しています。
このとき、 時空原点には、 X軸方向に
の大きさの 相対的空間電気量 が生じていると言うことができます。 一方、 時空点B ( Y軸上の a 目 のところ ) に電荷量 q 2 が存在し、 X軸方向に速さ v 2 で等速直線運動をしています。 時空原点の相対的空間電気量より、 光子が放たれ、
目 後に電荷量 q 2 に届き、 磁力を及ぼします。
図2101






まず、 電荷量 q 2 が静止している座標系を考えます。
図2102 を見てください。 ( 便宜上3次元空間を2次元で表しています。)
図2102



−q 1 の電荷は、X軸の方向に、 速さ −v 2 で等速直線運動しており、 +q 1 の電荷は、X軸の方向に、
で速直線運動しています。
電荷 +q 1 の 電荷 −q 1 に対する現実的な速さは、 次の式から得られます。

したがって、 相対的空間電気量は、 座標変換にても変化しないことがわかります。
その次に、 B’,D’,E’ が次のようであれば、 図2102 の X’Y’t’0 座標系 を第1観察者の座標系としたときに、 第1観察者に対してX軸の負の方向に v 2 の速さで等速直線運動をしている第2観察者への座標変換の結果が、 図2101 の X Y t 0 座標系 になっていることがわかります。
B’ ( 0, a, 0, [0] )
D’ ( 0, a, a, [a] )
E’ ( 0, a, 0, [a] )
したがって、 このとき、 図2102 と 図2101 は 「 運動学的同等状態 」 であると言うことができます。
そこで、 図2102 において、 電荷量 q 2 に働く力について考えてみましょう。
時空原点の相対的空間電気量が、 時空点 D’ に作る磁場は、 方向がZ軸方向で、 大きさが
です。
なぜなら、 磁場 (
) は次の式で定義されるからです。

しかし、 静止している電荷量 q 2 は、 空間電気量が 0 なので、 磁場の影響を受けません。 静止している電荷量 q 2 が影響を受けるのは、 仮想電場です。
では、 時空点 D’ に形成される仮想電場について考えましょう。 それは、 時空点 D’ に存在する移動している磁場によって産生されます。
時空点 D’ に存在する磁場の運動速度は、 それの生みの親であるところの時空原点に存在する 相対的空間電気量
を形作る負の電荷量の運動速度に等しいので、 大きさが v 2 で、 方向がX軸の負の方向になります。
よって 、仮想電場の法則 :
より、 時空点 D ’ に形成される仮想電場 (
) は、 方向がY軸の負の方向で、 大きさが
です。
よって、 電荷間電気力の場的表現:
より、 電荷量 q 2 に働く力の大きさは、
になり、 方向は、 Y軸の負の方向になります。
最後に、 図2102 と 図2101 は 「 運動学的同等状態 」 であるので、 図2101 での電荷量 q 2 に働く力は、 図2102 での電荷量 q 2 に働く力に等しく、 図2101 で電荷量 q 2 に働く 電荷間磁気力 ( 相対的空間電気量が空間電気量に及ぼす力 ) は、
になり、 方向は、 Y軸の負の方向になります。
(1) 2つの電荷量の間に働く力の座標変換
一般的な単位系 ( S I 単位系 ) においては、 一般的に電束密度、 磁場、 電場は次の式で表されます。
電束密度 :

磁場 :

電場 :

電束密度 と 電場 を、 目・工・田 単位系 で表しますと、 次のようになります。
電束密度 :

電場 :

私の慣性系相対性理論では、 次のような 「 実質磁場 」 と 「 実質電場 」 を電磁場として用います。 それらは、 目・工・田 単位系 を用いて、 次のように表されます。
実質磁場 : ( 私は、 電束密度のことを 「 実質磁場 」 と言っています。)

そして、 ローレンツ力は次の式で表されます。

実質電場 : ( 私は、 電場を光の速さで割ったものを 「 実質電場 」 と言っています。)

そして、 クーロン力は次の式で表されます。

これから、 同じ速度で移動している2つの電荷量の間に働く力の座標変換について考えてみましょう。
第1観察者の空間原点
には、 絶対時点
のとき、 電荷量
を持つ物質Aがあり、 X軸の正の方向に速さ
で等速直線運動しています。 第1観察者の4次元時空間座標系の時空点
における 実質電場 と 実質磁場 を次のように表します。 これらの電磁場は、 物質A以外のものによっては作られないとします。

実質電場 :
, 実質磁場 : 
また、 第1観察者の4次元時空間座標系の時空点
には電荷量
を持つ物質Bが存在しており、 それはX軸の正の方向に速さ
で等速直線運動しています。
第1観察者にとっての物質Aや物質Bの空間速度を
で表すと、
になります。
また、 時空点
の空間原点からの空間位置ベクトルは次のようになります。

第1観察者の座標系での、 物質Aの持つ 「 相対的空間電気量 」 の大きさは
で、 物質Bの持つ 「 空間電気量 」 の大きさは
です。
さらに、 第1観察者に対して、 X軸の正の方向に速さ
で等速直線運動している第0観察者がいます。 2人の時空原点は一致しています。 第0観察者の4次元時空間座標系の時空点
における 実質電場 と 実質磁場 を次のように表します。

実質電場 :
, 実質磁場 : 
このとき、 第0観察者の空間原点には物質Aが静止しており、 第0観察者の4次元時空間座標系の時空点
には静止している物質Bが存在していることになります。
第0観察者にとっての物質Aや物質Bの空間速度を
で表すと、
になります。
また、 時空点
の空間原点からの空間位置ベクトルは次のようになります。

第0観察者の座標系での、 物質Aの持つ 「 相対的空間電気量 」 の大きさは
で、 物質Bの持つ 「 空間電気量 」 の大きさは
です。
では、 第1観察者の座標系において、 物質Aが物質Bに及ぼす電磁気的な力を求めてみましょう。
まず、 第1観察者の時空点
における実質電場 (
) を求めます。
であり、
のとき
ですから、
は次のようになります。

したがって、 物質Aが物質Bに及ぼすクーロン力
は、 次のようになります。

次に、 第1観察者の時空点
における実質磁場(
) は
です。 なぜなら、 磁場を作るのは、 「 空間電気量 」 ではなく、 「 相対的空間電気量 」 だからです。 したがって、 第1観察者にとって、 物質Aが物質Bに及ぼすローレンツ力
は
です。
したがって、 第1観察者にとって、 物質Aが物質Bに及ぼす電磁気学的な力
は、 次のようになります。

続いて、 第0観察者の座標系において、 物質Aが物質Bに及ぼす電磁気的な力を求めてみましょう。
まず、 第0観察者の時空点
における実質電場 (
) を求めます。
であり、
のとき
ですから、
は次のようになります。

したがって、 物質Aが物質Bに及ぼすクーロン力 (
) は、 次のようになります。

次に、 第0観察者の時空点
における実質磁場 (
) は
です。 したがって、 物質Aが物質Bに及ぼすローレンツ力 (
) は
です。
したがって、第0観察者にとって、 物質Aが物質Bに及ぼす電磁気学的な力 (
) は、 次のようになります。

そういうわけで、 第1観察者の座標系と第0観察者の座標系とで、 物質Aが物質Bに及ぼす電磁気学的な力が等しくなっており、 相対性原理が成立していることがわかります。
次に、 今の状況に加えて、 第1観察者の空間原点
に、 電荷量 
を持つ物質Cが静止している場合について考えてみましょう。 今度は、 物質Aと物質Cとが物質Bの存在する空点に電場や磁場を作ることになります。
またこの場合は、 第1観察者の座標系での、 物質Aの持つ 「 相対的空間電気量 」 の大きさは
で、 物質Bの持つ 「 空間電気量 」 の大きさは
になります。 また、 第0観察者の座標系での、 物質Aの持つ 「 相対的空間電気量 」 の大きさは
で、 物質Bの持つ 「 空間電気量 」 の大きさは
になります。
では、 第1観察者の座標系において、 物質Aと物質Cとが物質Bに及ぼす電磁気的な力を求めてみましょう。
まず、 第1観察者の時空点
における実質電場 (
) は
です。 したがって、 物質Aと物質Cとが物質Bに及ぼすクーロン力
は
です。
次に、 第1観察者の時空点
における実質磁場 (
) を求めます。
であり、
のとき
ですから、
は次のようになります。

さて、
に対して
を外積させるという演算
は、 一般の外積では
で表されますが、 それは、 次のようなベクトルの成分からなる行列の積で表されます。


これを用いて実質電場を求めると、 次のようになります。

したがって、 物質Aと物質Cとが物質Bに及ぼすローレンツ力 (
) は、 次のようになります。

したがって、 第1観察者にとって、 物質Aと物質Cとが物質Bに及ぼす電磁気学的な力
は、 次のようになります。

続いて、 第0観察者の座標系において、 物質Aと物質Cとが物質Bに及ぼす電磁気的な力を求めてみましょう。
まず、 第0観察者の時空点
における実質電場 (
) は
です。 したがって、 物質Aと物質Cとが物質Bに及ぼすクーロン力 (
) は
です。
次に、 第0観察者の時空点
における実質磁場 (
) を求めます。

したがって、 物質Aと物質Cとが物質Bに及ぼすローレンツ力 (
) は、 次のようになります。

さて、 ここで忘れてならないのは、 「 仮想電場 」 の存在です。 時空点
に形成された実質磁場 (
) は、 χ軸の負の方向に速さ
で、 移動しています。 なぜなら、 その速度は、 その実質磁場の産みの親であるところの 「 相対的空間電気量 」 を形成している負の電荷量の速度に等しいからです。 つまり、 物質Cの速度に等しいからです。 したがって、 時空点
には次のような仮想電場 (
) が形成されています。

したがって、 仮想電場により物質Bが受ける力(
) は次のようになります。

したがって、第0観察者にとって、 物質Aと物質Cとが物質Bに及ぼす電磁気学的な力 (
) は、 次のようになります。

そういうわけで、 この場合も、 第1観察者の座標系と第0観察者の座標系とで、 物質Aと物質Cが物質Bに及ぼす電磁気学的な力が等しくなっており、 相対性原理が成立していることがわかります。
(2) 失敗に終わった 「 電場と磁場の完全統一 」 への試み
光が電磁波の一種であることを発見したファラディーの考え方をさらに発展させて、 次のように言うことはできないでしょうか?
「 電場と磁場は電磁場という同じものの別々の形態にすぎない。 電場と磁場は、
全く同じ物理量であり、 観察のされ方によって、 どちらかの占める割合が大きく
見えてくるというようなものである。」
そこで、 「 光子の電磁場的振動の法則 」 を次のように変更してみます。 なぜなら、 そのほうが自然な感じがするからです。
「 電荷量を持つ物質中の光子の電磁場的振動は、 どんな観察のされ方をして
も、 単位絶対時間あたりの振動数、 つまり、 光子の電磁場的振動の速さ ( 電
荷量 ) は一定であり、 その振動は 空間成分 と 相対時間成分 に分解されて、
それぞれが空間を速さ
で伝わっていく。 前者は、 磁場を形成してローレン
ツ力を生み、 後者は、 電場を形成してクーロン力を生む。」
すると、 クーロンの法則は次のように書き直されます。

つまり、 電場を生むのは、 「 4次元時空間電気量 」 ではなく、 「 相対時間電気量 」 であるとするのです。
すると、 「 実質電場 」 と クーロン力は、 それぞれ次のように表されます。


また、 磁場を生むのは、 「 相対的空間電気量 」 ではなく、 「 空間電気量 」 であるとします。 なぜなら、 そのほうが自然な感じがするからです。 すると、 次のようになります。

これから、 先ほど考えたように、 同じ速度で移動している2つの電荷量の間に働く力の座標変換を考えてみましょう。
設定は先ほどの最初と全く同じにします。 ( 物質Cは存在しません。) すると、 第1観察者の座標系での、 物質Aの持つ 「 相対時間電気量 」 の大きさは
であり、 物質Bの持つ 「 空間電気量 」 の大きさは
になります。 また、 第0観察者の座標系での、 物質Aの持つ 「 相対時間電気量 」 の大きさは
であり、 物質Bの持つ 「 空間電気量 」 の大きさは
になります。
では、 第1観察者の座標系において、 物質Aが物質Bに及ぼす電磁気的な力を求めてみましょう。
まず、 第1観察者の時空点
における実質電場 (
) を求めます。
であり、
のとき、
ですから、
は次のようになります。


次に、 第1観察者の時空点
における実質磁場 (
) を求めます。


さて、 「4次元時空間電気量
」 に 「電磁場テンソル
」 を作用させることによって、 「4次元電磁気力
」 を得ることができます。



つまり、


ただし、 
* コメント:
● ローレンツ力は、 次のように表されます。


● クーロン力は、 次のように表されます。

●
は、 「 電磁場反対称共変テンソル 」 とも言われます。 電磁場テンソルには、 次の
ような 「 電磁場反対称反変テンソル
」 もあります。

またここで、 私が考案した 「 複素数電磁場テンソル
」 を紹介させていただきます。

は、 「 電磁場反対称反変テンソル 」 の 第1行 または 第1列 の成分を虚数にしたものです。 これを用いると、 「4次元電磁気力 (
)」 は、 次のようになります。

ただし、 
私は、
を 「 複素数4次元電気量 」 と言っています。
つまり、


では、 元に戻って、 第1観察者にとっての物質Aが物質Bに及ぼす電磁気的な力を求めてみましょう。 第1観察者の座標系において、 物質Aが物質Bに及ぼす 「4次元電磁気力 (
)」 は、 4次元時空間電気量に電磁場反対称共変テンソルを作用させて、 次のようになります。



続いて、 第0観察者の座標系において、 物質Aが物質Bに及ぼす電磁気的な力を求めてみましょう。
まず、 第0観察者の時空点
における実質電場 (
) を求めます。 先ほどと同じです。

次に、 第0観察者の時空点
における実質磁場 (
) は
です。
したがって、 物質Aが物質Bに及ぼす 「 4次元電磁気力
」 は、 次のようになります。


したがって、
です。 つまり、 第1観察者の座標系と第0観察者の座標系とでは、 物質Aが物質Bに及ぼす力 が異なります。 本当は、 第1観察者にとっても第0観察者にとっても、 物質Aが物質Bに及ぼす電磁気的な力は等しくて、 相対性原理が成り立っていることを期待して、 先ほどの仮定をしたのですが、 残念ながら思うようになりませんでした。 もし、 同じ方向に電流が流れている導線の間に斥力が働き合うのでしたら、 うまくいくのですが、 残念! 現実はその反対の引力なのです。
しかし、 諦めるのはまだ早すぎます。 今度は、 「 電磁場反対称反変テンソル
」 を使って、
と
を求めてみましょう。





したがって、
です。 しかしちょっと変です。 どうして
でなくて
なのでしょうか? これでは、 同じ符号どうしの電荷の間には引力が働くことになります。 現実とは反対です。 どうも、 これもダメのようです。
そこで、 「 複素数電磁場テンソル
」 の出番です。 これを使って、
と
を求めてみましょう。





したがって、
かつ
です。 これで、 すっきりしましたね。 しかし、 私は、 「 虚数時間を採用しているミンコフスキー時空間 」 は現実のものではなく、 物理学が扱うべきものではない と考えますので、 「 複素数電磁場テンソル 」 を用いてしか説明できない事柄は間違いであると思います。 そこで、 この章の (2) の仮説はすべて却下することにします。
(3) 複素数電磁場テンソルの起源
ミンコフスキー空間には電磁場が形成されているとします。 すると、 時空間を移動している電荷量は 「 4次元電流 」 を形成しますので、 この電荷量には電磁場により 「 複素数4次元力 」 が作用します。 ある時空点における電磁場を表すのが 「 複素数電磁場テンソル
」 です。 「 複素数電磁場テンソル 」 は、 6つの成分から成る4行4列の反対称行列で表されます。

*
は実質電場です。 実質電場は電場を光の速さで割ったもの
です。 目工田単位系では、 実質電場は電場と同じです。
「 複素数電磁場テンソル 」 を 「 複素数4次元電流 」 に作用させると、 「 複素数4次元力 」 が得られます。 それは次の線形ベクトル関数式で表されます。

マックスウェルの方程式は、 「 複素数電磁場テンソル 」 の各成分の関係を示しているとともに、 次のことを秘めています。
「 ミンコフスキー4次元時空間において、 複素数電磁場テンソル を偏微分すると、 複素数4次元時空間電気量密度 に 透電磁率 をかけたものが 得られる。」
これから、 このことについて説明します。
「 複素数電磁場テンソル
」 を、 成分:
を用いて次のように表します。

また、 4次元時空間座標
を次のように
で表します。

これから、 マックスウェルの方程式を、 複素数電磁場テンソルの成分
と 4次元時空間座標
で表わしてみることにします。
マクスウェルの方程式 ( 目工田単位系 ) :
【 T 式 】 
【 U 式 】 
【 V 式 】 
【 W 式 】 
まず、 マクスウェルの方程式を演算子記号を用いないで表すと、 次のようになります。
【 T 式 】
・ ・ ・ ・ ・ (式001)
* 
【 U 式 】
・ ・ ・ ・ ・ (式002)
【 V 式 】


【 W 式 】


【 V 式 】 より、
・ ・ ・ ・ ・ (式003)
・ ・ ・ ・ ・ (式004)
・ ・ ・ ・ ・ (式005)
【 W 式 】 より、
・ ・ ・ ・ ・ (式006)
・ ・ ・ ・ ・ (式007)
・ ・ ・ ・ ・ (式008)
まず、 【 U 式 】 と 【 V 式 】 をまとめてみます。
(式002)より、
・ ・ ・ ・ (式002')
(式003)より、



・ ・ ・ ・ (式003')
(式004)より、


・ ・ ・ ・ (式004')
(式005)より、

・ ・ ・ ・ (式005')
(式002') 〜 (式005') の4つの式は、 次の式にまとめることができます。

* ただし、
は、 それぞれ異なる 0 〜 3 の整数

次に、 【 T 式 】 と 【 W 式 】 をまとめてみます。
(式001)より、

・ ・ ・ ・ (式001')
(式006)より、


・ ・ ・ ・ (式006')
(式007)より、

・ ・ ・ ・ (式007')
(式008)より、

・ ・ ・ ・ (式008')
(式001') と (式006') 〜 (式008') の4つの式をまとめて記述します。




ですから、 これら4つの式は次のようになります。




これらの4つの式は、 次の式にまとめることができます。

したがって、 次の式が得られます。

* コメント:
ベクトル:
を、 次のように表すことにし
ます。

テンソルをベクトルで偏微分するとベクトルが得られます。
この式は次のように表すことができます。

: 4次元時空間位置ベクトル
: 複素数4次元時空間電気量密度
: 複素数電磁場テンソル
: 透電磁率 
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