(1)慣性とは何か
無重力宇宙空間を等速直線運動しているロケットの中は、 無重力状態です。 ここでロケットエンジンをかけてロケットを加速的変速度運動させると、 ロケットの中の物質には、 「 重力 」 のような、 物質の質量に比例する力が働くようになります。 こういう 「 みかけの力 」 は 「 慣性力 」 と言われます。 「 慣性力 」 は、 「 慣性 」 そのものではありません。 また、 「 慣性の法則 」 によって生み出される力でもありません。 「 慣性 」 や 「 慣性の法則 」 と紛らわしくなるだけなので、 私は 「 慣性力 」 という言葉は使わずに 「 相対的変速度力 」 と言っています。
「 相対的変速度力 」 とは何かを明らかにするため、 まず、 「 慣性 」 とは何かを考えてみたいと思います。
「 慣性 」 とは、 元来は 「 慣性の法則 」 が意味するものでした。 つまり、 ニュートンの運動方程式 :
より、
であり、
のとき
ですから、 「 物質に力が加わらなければ、 物質は等速直線運動 ( 静止を含む ) を続ける。 この物質の性質を、 慣性という。」 というのが、 元々の 「 慣性 」 の意味です。
* コメント : ニュートンの運動の第1法則 : 慣性の法則
ニュートンの運動の第2法則 : 運動方程式
ニュートンの運動の第3法則 : 作用・反作用
それが、 「 力に対抗して変速度を大きくしないようにしている質量 」 が 「 慣性 」を表す、 という考え方に発展してきました。 そして、 「 慣性質量 」 という物理学用語ができました。 私は、 後者の 「 慣性 」 の概念を、 元来の 「 慣性 」 の概念と区別するために、 「 慣性度 」 という言葉を使っています。 「 慣性度 」 とは、 いわば、 「 静止している物質を移動させようとした時の、 移動のさせにくさ 」 です。
質量が 「 慣性度 」 を担っているわけですが、 ここで1つ注意しなければならないことがあります。 それは、 次のように考えてしまうことです。
「 質量が 1 工 未満のときは、 質量は変速度を大きくするようにふるまう。 これは、 慣性の逆だ。 したがって、 1 工 よりも大きい質量のみが慣性を担うのだ。 すると、 単位系によって、 同じ量の質量が、 慣性を担ったり、 慣性を妨げたりする。 おかしい!? 」
* コメント : 工 は、 「 目・工・田 単位系 」 の質量の単位です。
そこで、 「 慣性度 」 を次のように定義します。
まず、 ( 式 01-02 ) : 「 相対論的変速度方程式 」 と ( 式 01-03 ) より、 次の式が成り立つことを先に提示しておきます。
・ ・ ・ ・ ( 式 04-01 )
「 慣性度とは、 変速度を 1 目−1 にするために、 その時点で必要と見積もられるニュートン力学的力の大きさである。 それは、 ちょうど質量に等しいので、 慣性度は質量に等しいと言える。 しかし、 慣性度の単位は、 力の単位であって、 質量の単位ではない。」
この定義からすると、 質量が 1 工 未満であったとしても矛盾しないことがわかります。
また、 「 その時点で必要と見積もられる 」 という言葉が入っている意味は、 次のようなものです。
「 変速度 1 目−1 を達成するためには、 物質の速さを増大させなければなりません。 物質の速さが増大すると、 物質の質量は増大します。 すると、 初期に見積もられていたよりも大きな力を加えなければ、 変速度 1 目−1 を達成することができなくなり、 修正が必要になります。 そうして、 この作業が無限に続くことになります。」
「 運動方程式 」 の中では、 質量は慣性を担う物として取り扱われ、 「 慣性質量 」 と言われます。 一方、 「 万有引力の法則 」 の中では、 質量は重力 ( 重さ ) を担う物として取り扱われ、「 重力質量 」 と言われます。 そして、 重力場によって生じる物質の変速度と重力場の間には、 次のような関係があります。

この式は次の3つの式から導かれます。



しかし、 実際は 「 慣性質量 」 と 「 重力質量 」 の2種類の質量が存在するわけではなく、 実在するのは 「 質量 」 だけなので、 「 慣性質量 」 とか 「 重力質量 」 という物理学的用語は無いほうがいいと、 私は考えています。
(2)慣性力とは何か
まず、 「 慣性力 ( 相対的なみかけの力 ) 」 のなせる業であると誤解されやすい例を紹介します。 「 慣性力 ( 相対的変速度力 ) 」 は「 慣性 」 ではないことをわかってください。
乗客が持つ 「 慣性の法則 」 により、 電車が急ブレーキをかけると、 立っている乗客は転倒します。 この現象について考えてみましょう。
地上に立っている人の後ろから両足首を持って引っ張ると、 その人の頭は前下に倒れます。 これは、 決して頭に前下向きの慣性力が加わるからではありません。 これは力のモーメントによるものです。 力のモーメントを起こす原因となっている力は、 この場合、 足首を引っ張る力です。
等速直線運動をしている電車が急ブレーキをかけた時に、 立っている乗客が転倒するのが、 これと同じようなものです。 乗客の足底と電車の床の摩擦を通して、 電車の運動方向と逆向きの力が電車から乗客に作用します。 この現象は、 乗客の立場からすると、 電車が後ろ向きに加速的変速度運動を開始したので、 足に摩擦が働き、 その力のモーメントにより頭が前下に倒れたのであって、 「 相対的変速度力 ( 慣性力 ) 」 の仕業ではありません。 ちなみに、 電車の床の摩擦が 0 であったとしたら、 乗客にはなんら力は働きません。
この現象をプラットホームにいる人が観察しても同じことです。乗客の頭も足も 「 慣性の法則 」により等速直線運動を続けようとしますが、 電車から運動方向と逆向きに乗客の足に摩擦力が作用するために、 足がまず最初に減速し、 続いて力のモーメントにより頭が前下に倒れながら減速します。
しかし、 この現象を電車の立場に立ってみるとどうでしょう。 今まで静止していた乗客が急に電車の運動方向に対して加速的変速度運動を始めます。 しかし、 乗客の足底と電車の床の間に摩擦があるために、 足がつっかえ、 乗客はスーッと滑っていかずに、 力のモーメントによって頭が前下に倒れます。 乗客やプラットホームの人の立場からすると、 足に力が作用していたのですが、 電車の立場からすると頭に力が作用しているようです。 この力のモーメントを起こす原因となっている力は、 「 相対的変速度力 ( 慣性力 ) 」 です。
したがって、 「 相対的変速度力 ( 慣性力 ) 」 は、 観察者と物質との運動関係によって、 存在したり存在しなかったりすることがわかります。
物質に紐 ( ひも ) をつけ回転させます。 紐が張力に耐えきれず切れたとします。 すると、 物質は等速直線運動を開始しますが、 その運動方向は、 「 遠心力 」 が働いていた方向に対して垂直です。 ですから、 物質が飛んでいくのは 「 遠心力 」 のせいではありません。 それはただ 「 慣性の法則 」に従っているだけです。
力が働くときは、 必ず変速度運動になり、 等速直線運動にはなりませんので、 ご注意ください。
静止している台車の上 ( 台車の床の摩擦は 0 とします ) に荷物を乗せます。 もう1台、 同形の台車を持ってきて、 荷物を乗せた台車に向けて一定の速度で正面衝突させると、 2つの台車は完全非弾性衝突をしてくっついたまま、 等速直線運動をして行ってしまいました。 一方、 荷物はダルマ落としのように、 2台の台車の上を滑った後、 元の場所に落ちました。 台車からすると、 荷物には 「 相対的変速度力 ( 慣性力 ) 」 が加わったように思うかもしれませんが、 静止していた荷物が何かに衝突されたみたいに一瞬にして等速直線運動を開始しただけであって、 荷物には慣性力は作用していません。
次に、 「 相対的変速度力 ( 慣性力 ) 」 を2つに分類してみます。
T 相対的みかけ力
a) 台車の上は摩擦が無いものとする。 台車の上に荷物を乗せ、 台車を一定の力で引っ張り続けると、 荷物は、 台車に対して、 台車の進行方向と反対に加速的変速度運動をする。 台車に固定された観察者からすると、 荷物にはみかけの力が働いている。 その大きさは台車を引っ張る力と同じである。
b) 電車の床は摩擦が無いものとする。 等速直線運動している電車がブレーキをかけて減速すると、 立っている乗客は、 電車に対して、 床の上をスケートのごとく進行方向に加速的変速度運動をする。 電車からすると、 乗客には、 進行方向に 「 相対的みかけ力 」 が作用していることになる。 一方、 プラットホームの観察者からすると、 乗客には何も力は作用していないことになる。
ケース b) は ケース a) に類似している。
c) ハムに長い紐を着け、 ハンマー投げのように回転させる。 ハムに寄生している細菌からすると、 ハムには、回転中心に向かう力 と その反対に向かう遠心力 とがつりあっている。 この遠心力は、 相対的みかけ力である。
d) 落下中観察者からすると、 自分と共に落下している物質には 「 重力 」 と相殺する 「 相対的みかけ力 」 が働き、 自分と共に落下している物質は静止していることになる。
ケース d) は ケース c) に類似している。
U 「 押し上げ変速度運動による力 」 の反作用
電車が減速したときに、 運転見習い実習生の体がフロントガラスに押し付けられる。 このとき、 フロントガラスが実習生に及ぼす力を 「 押し上げ変速度運動による力 」 と言おう。 電車の吊革につかまっている観察者にとっては、 実習生には 「 押し上げ変速度運動による力 」 と 向きが反対で大きさが等しい力も作用している。 この力が 「 相対的変速度力 ( 慣性力 ) 」 である。 しかし、 電車の床の上 ( 摩擦が 0 とする ) を電車の運動方向に滑ってしまう観察者 や プラットフォームの観察者 にとっては、 実習生には 「 押し上げ変速度運動による力 」 のみしか作用していない。 実習生からすると、 電車の運動方向に滑ってしまう観察者 や プラットフォームの観察者 は、 あたかも落下運動をしているかのようである。
(3)相対的変速度力 ( 慣性力 ) と 重力
χ y z の直行する3軸からなる無重力真空空間を思い浮かべてください。 今、 マイナスの電荷を持つ板が y z 平面に置いてあります。 また、 χ軸の正の側に球形の水滴があり ( 水滴は電荷量を持たないとします ) 、 この2つは接触しています。 また、 χ軸の正の側に球形の油滴があり ( 油滴は電荷量を持たないとします ) 、 板からだいぶ離れた所で静止しています。 あなたは、 背中にロケットエンジンを付けて、 油滴の前で静止しています。 ( あなたは電荷量を持たないとします )
これを シチュエーション0 とします。
シチュエーション0 において、 ロケットエンジンをかけたあなたがχ軸の負の方向に変速度 a で加速的に移動した場合、 あなたはどのように観察するでしょうか? すると、 水滴は球形のまま板との接触を保ちながら、 χ軸の正方向に変速度 a で変速度運動をします。 あなたからすると、 板と水滴と油滴には 「 相対的みかけ力 」 が働いていることになります。
これを シチュエーション1 とします。
( あなたからすると、 水滴は落下運動。 あなたは無重力状態。 )
( 水滴からすると、 水滴は無重力状態。 あなたは落下運動。 )
シチュエーション0 において、 χ軸上の正の方向の遠方に突然、 質量を持つが電荷量を持たない物体が出現したために、 板 と 水滴 と 油滴 は 重力 の作用により、 χ軸の正方向に変速度 a で変速度運動をします。 あなたはロケットエンジンをかけて、 χ軸の負の方向に変速度 a で移動しようとしますが、 重力の作用を受けて静止したままになります。
これを シチュエーション2 とします。
( あなたからすると、 水滴は落下運動。 あなたは無重力状態。)
( 水滴からすると、 水滴は無重力状態。 あなたは落下運動。 )
シチュエーション0 において、 χ軸上の正の方向の遠方に突然、 プラスの電荷量を持つが質量を持たない物体が出現したために、 板はクーロン力の作用により運動をし、 その結果、 水滴を押し上げながらχ軸の正方向に変速度 a で変速度運動をします。 あなたはクーロン力の作用を受けずに静止しています。
これを シチュエーション3 とします。
( あなたからすると、 水滴は押し上げ変速度運動を強いられる。 あなたは無重力状態。 )
( 水滴からすると、 水滴は重力固定物質。 あなたは落下運動。 )
シチュエーション0 において、 χ軸上の正の方向の遠方に突然、 質量を持つが電荷量を持たない物体が出現したために、 板 と 水滴 と 油滴 は 重力 の作用により、 χ軸の正方向に変速度 a で変速度運動をします。 あなたはロケットエンジンをかけず、 重力の作用を受けて、 χ軸の正方向に変速度 a で変速度運動をします。
これを シチュエーション4 とします。
( あなたからすると、 水滴は無重力状態。 あなたも無重力状態。 )
( 水滴からすると、 水滴は無重力状態。 あなたも無重力状態。 )
板 と 水滴 と 油滴 の移動や変形に関して言いますと、 シチュエーション1 と シチュエーション2 とは区別できません。 これは 「 等価原理 」 です。 「 重力 」 と 「 相対的みかけ力 」 は区別がつきません。
シチュエーション0 と シチュエーション4 も区別できません。 これも 「 等価原理 」 です。 シチュエーション4 では、 あなたは 「 落下中観察者 」 になります。 落下中観察者からすると、 物質には 「 重力 」 と相殺する 「 相対的みかけ力 」 が働き、 すべての物質は無重力状態になっています。
一方、 シチュエーション2 と シチュエーション3 は区別できます。 その違いは、 水滴が球形を保っているかどうかです。 前者においては、 水滴は球形を保ちますが、 後者においては、 水滴は板の上に円形に広がります。 「 落下運動 」 と 「 押し上げ変速度運動を強いられた運動 」 との違いです。 「 押し上げ変速度運動による力 」 は、 「 重力固定物質に作用する重力の反作用 」 と同じです。
このように、 座標変換 ( 観察者 と 被観察物質 との運動関係 )によって、 「 重力 」 は、 消失したり、 出現したりします。
「 重力 」 を作る方法は、 次のようなものです。
無重力真空空間に、 物質 と 人 があります。 人がロケットエンジンを背負ってエンジンをかけ、 加速的変速度運動をします。 すると、 その人にとっては、 物質には重力が働いて、 物質は変速度運動をします。
「 重力 」 を消す方法は、 次のようなものです。
天体の地表にいる人が、 一緒に落下してくる物質と人を観察しています。 当然、 物質には重力が働いていますが、 この物質が落下中の人に観察されると、 重力が無くなってしまいます。
それは、 「 重力 」 − 「 相対的みかけ力 」 = 0 になっているからです。
「 重力 」 を消して、 「 重力による反作用 」 を 「 押し上げ変速度運動による力 」 に変える方法は、 次のようなものです。
天体に高さ500mの塔を建て、 そのてっぺんに畳をのせます。 あなたは、 畳の上に寝転がり、 何度も何度も天に向かってボールを投げ上げては落ちてくるボールをキャッチしています。 ちょうどそのとき、 あなたのすぐそばを小窓が開いた箱が落下していきました。 その箱の中ではお友達が浮かんでいます。 お友達は窓越しにあなたを見て、 「 あなたは畳によって押し上げ変速度運動を強いられている。 ボールは無重力空間の中を、 あなたに追いつかれるまで等速直線運動をしている。」 と思います。
これも、 結局は、 「 重力 」 − 「 相対的みかけ力 」 です。
まず、 等速円運動の相対性について考えましょう。 等速円運動も変速度運動の1種です。
思い浮かべてください。 今、 宇宙空間で、 A君 と B君 が向かい合っています。 次に、 B君は静止しているA君の周りを時計方向に1回転します。 この現象は、 B君の立場からすると、 自分が静止していてA君が自分の周りを時計方向に1回転したことになるのではないでしょうか。 「 でも、 エネルギーを使ったのはB君のほうだし、 A君がB君の周りを回転したとは考えられない。」 という人は、 A君 と B君 はお互いに2人の間に働く重力によって等速円運動していると思ってください。
すると、 はっと気付きます。 変速度運動も相対的なものであるから、 地球の立場からすると、 「 太陽が地球の周りを公転している。」 で間違っていないのです。 ただ、 地球と太陽の運動を客観的に観察している人からすると、 「 地球が太陽の周りを1公転する間 ( 1年間 ) に、 太陽は小さな円運動を1回行う。」 ということになります。 太陽と地球とでは質量が33万倍も違いますので、 地球と太陽との間での重力に限ってい言えば、 地球の重心が存在する空点の重力場は太陽の重心が存在する空点の重力場の33万倍の大きさになっているのです。 加速度 = 重力場 ですから、 地球は、 太陽に比べて33万倍の大きさの加速度運動をしていることがわかります。 もし、 質量が等しい天体がお互いの重力により円軌道上を公転し合うのであれば、 それを客観的に観察している人からすると、 2つの天体の重心を結ぶ線分の中点を中心にして、 お互いが同じ円軌道をπの角度を保ったまま等速円運動することになります。
次に、 落下運動について考えてみましょう。 2つの物質間の重力によるそれぞれの物質の落下運動は、 一般的には、 それぞれ相手の物質の位置を焦点の1つとする楕円運動です。 それに含まれる両極端が、 等速円運動 と 単振動 です。
これから、2つの物質間の重力によるそれぞれの物質の単振動について考えてみましょう。 地球に穴を掘り、地球の重心を通って地球の裏側まで落下できるような環境を作ります。 その穴に飛び降りると、 単振動が始まります。 落下運動している人の立場からすると、 「 自分は無重力状態で、 地球が自分を中心にして単振動している。」 ということになります。
ただし、 ここに1つ矛盾点があります。 落下運動している人はこう思うでしょう。
「 地球の変速度はあまりにも大きすぎる。 地球が運動しているのは、 自分が作っている重力場によるはずだ。 私が作る重力場は小さいので、 変速度 = 重力場 からすると、 こんなに大きな変速度が生じるわけはない。」
実を言うと、 落下中の人にとっては、 自分の存在する空点に重力場は存在しませんが、 地球の重心が存在する空点には 「 自分が地球の重心が存在する空点に作り出している重力場 」 から 「 地球が自分の存在する空点に作り出している重力場 」 をベクトル的に引いた重力場が存在しているのです。
つまり、 落下中観察者からすると、 全空間に、 自分が存在する空点の重力場と大きさが等しくて向きが逆の重力場が存在しており、 自分の存在する空点は、 その重力場と元来の重力場が相殺しあって 0 になっているのです。
私は、 「 無重力空間で変速度運動をしている観察者の座標系のすべての空点に存在する、 その変速度と大きさが等しくて向きが逆の一様な重力場 」 のことを、 「 相対的一様重力場 」 と言っています。 「 相対的一様重力場 」 は実在の重力とベクトル合成することができ、 ベクトル合成された重力場が、 観察者の座標系の実際の重力場になります。
追伸 :
第3者的な見方をすれば、 重力場が存在していますが、 落下運動をしている物質の立場に立てば、 重力場は存在しません。 ということは、 座標変換により、 力が消失したことになります。 これは、 「 どんな座標系においても、 物質の物理学的な現象については、 同じ物理学的法則が成立する。」 という一般相対性原理に背くことになりはしなでしょうか? でもその心配はありません。 「 同じ物理学的法則が成立する。」 ということは、 「 物質の移動の形態 」 のことを言っているのではなく、 「 力学的あるいは電磁気学的な方程式 」のことを言っているからです。 座標変換によって、 力が 0 になろうとも、 ニュートンの運動方程式が成立しておれば、 それでよいのです。
次のページへ 目次に戻る 前のページへ